【68本目】京都市立図書館から借りてきた本3冊

今日、京都市立中央図書館で借りてきた本3冊。

仮想通貨vs中央銀行

先日読んだ「アフタービットコイン」の続編だそう。

「アフタービットコイン」は、ビットコインの通貨としての存在を知りたくて読んだ。

著者は長らく日銀にいた方。

タイトルのAfterの意味は、ブロックチェーン技術こそが重要という話だった。

仮想通貨への中央銀行目線での話は非常に参考になった。

中央銀行は新しい技術に貪欲であることがよくわかった。

初期目的のビットコインの天才的な設計思想や明らかに想定と異なる展開なども大把みできた。

ちようど、デジタルドル具現化をアメリカFRBも検討する記事を見かけた。

日経新聞「FRB、「デジタルドル」で初の報告書 利害を意見公募へ

ちなみに僕も1月からほんの少額、暗号資産を研究用に買っている。
これについては、また投稿しよう。

以下の2冊は衝動借り出し。

「オンライン・ファースト〜コロナ禍で進展した情報社会を元に戻さないために」

サブタイトルに惹かれて借りた。2020年12月に東大情報理工学系研究科の編集で出されているそう。
東大といえば、コロナ禍でのオンライン支援が迅速で手厚かった記憶。

「東大オンライン授業の現在地」
本書を見た瞬間に、この広報記事を引き込まれるように読んだ記憶が蘇った。

自社でもハイブリッド勤務が2年を超え、さらに進化させることを考えているので読んでみるのが楽しみだ。

「カール・シュミット入門講義」

本棚の間を歩いている時に見つけて衝動借り。パラパラをみたら講義1日目から面白そう。

ちょうどムッソリーニ伝を読んだところなので、ファシズムについて知識を深めたい。

この本は試し読みで。

【57本目】Kindle Paperwhiteで時代小説ばかり読んでいる

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先日、新型のKindle Paperwhiteを買い直し、ビジネス書とか読みまくるぞーと意気込んでいたが、、、

試しにダウンロードした半七捕物帳(青空文庫版)を読み出したら止まらない止まらない。

しかもサクリと1時間もせずに1間を読める長さなのが絶妙。
同時にダウンロードした吉川英治「鳴門秘帖」もどんどん読み進めてしまう・・・

青空文庫は専用アプリで読むものだと思っていたので、iPhoneの狭い画面で読んでいたけど、AmazonにKindle形式で無償公開されていることを知った今。

Kindle Paperwhiteにいつも何冊か放り込んでおこう。
次は銭形平次も読みたい・・・

【42本目】下鴨納涼古本まつりへ初めて参加

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下鴨納涼古本まつりに初めてやってきた。
昨日までの豪雨が上がり、糺の森の木陰は心地よい気温。

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昨年はコロナ禍で中止だったとか。
ぬかるんだ地面も多々あったけど、来場者の方々は貪欲に本を選んでおられた。

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端から順番に見て回ったけど、見つかればいいなという本が何冊かあった。

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そして、正法眼蔵の全訳本4巻を発見。
めちゃ綺麗なのに、4巻で、1000円。
思わず値段を聞き直す。

正法眼蔵の訳本があればなぁと思っていたのです。
目的を達成!!

デイパックに放り込んだけど、家までも重かった・・・

【35本目】ジャック・ケルアック展で別れを

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1980年台末から90年代初めが僕の大学生時代だ。今ではバブル景気末期を楽しんで、駆け込み就職もできた世代とか言われているが、まさにその通りだと思う。

とはいえ、いつも金がなかった。
時給を考えずにやりたいアルバイトをやっていたことや、そもそもあまり働きたくなかったからだ。
(今では週6日働くワーカホリックおじさんだが・・・)

だから長期休暇の娯楽といえば、有り余る時間を使って、青春18切符と安宿を巡る一人旅だった。
一人旅に出ると、意外に金を使わなかった。
歩いてばかりだから酒も飲まず、飯も適当になり、安宿に泊まり、人にも会わないからだ。
とはいえ、鈍行電車の移動は退屈になってくる。
そんな時は伸びたテープをウォークマンで聴きながら、読書しかない。
(スマホもPCもない時代・・・)

そして、旅のお供は常にジャック・ケルアックの「路上」だった。
西海岸ぽいカバーイラストがかっこよかった。
今では旧訳になっているのか。
(「オンザロード」より「路上」の方がしっくりくるので、そのまま続ける)

路上 (小説)-Wikipedia

「路上」が鈍行電車旅の読書にいいのは、文章が短いエピソードの連続なので、切れ目もはっきりしてて、どこから読み始めても、どこでやめても問題ないこと。
何より長いので、旅の最中に読み終わる心配もない。
風景に飽きてだるい時、酒を飲んでいい気分の時、一人でさみしい気分の時。
「路上」には、どんな時も付き合ってくれるシーンがある。

ジャック・ケルアック展」で、断片的な自身の旅の記憶を思い出した。

コロナ禍の平日ということもあり、終始、観覧は私一人。
だからゆっくりと舐めるようにみて回った。

ただ、思い出が蘇るばかりで、もう一度、「路上」を手に取り、旅に出たい!とは湧き上がらなかった。
「ジャック・ケルアック展」は過去の自分との対話のようだった。

それでも楽しい時間だった。
さよなら。時間だけ持て余した青春の時間。

【7本目】起業から5〜6年目くらいまで参考になった本たち

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僕は1996年に一人で起業し、2000年に法人組織にした。
つまりソロから小グループとして、事業を進めたのが起業から5〜6年だろうか。
自分たちが活躍できる領分を模索し続けていた時期でもある。
その頃に読み耽り、成功と失敗した本たちを紹介してみようと思う。

◎組織といえない組織戦〜自給自戦
異業種からの転職組ばかりの少人数ゆえに、判断を現場に委ねて個別に動いてもらうしか選択肢はなかった。それを戦術というのはおこがましいが、それでも一定の顧客満足を得るには?と考えた。
その結果、軍事読み物がもっとも参考にならなかった。
当時の取り得る基本方針は「自給自戦」。
そのために各自判断できるように「行動規範」を作成し、徹底した。

新訳 ゲリラ戦争―キューバ革命軍の戦略・戦術 (中公文庫)

完訳 水滸伝〈1〉 (岩波文庫)

たった一人の30年戦争

詳説<統帥綱領> (PHP新書)


◎唯一の戦術は〜電撃戦
チャンスが広がると見たらを
速度!集中!前進!
を指揮した。

それは「電撃戦」を念頭に置いていた。
組織もリーダーが小グループを判断できるように大きな権限を渡した。
確かな成果を生んだが・・・
その数年後に「取り返しのつかない組織的失敗」を引き起こすことになる。
それは「組織といえない組織」「唯一の戦術」の限界点だった。

電撃戦 (新ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

電撃戦〈上〉グデーリアン回想録

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

◎ITビジネスの心意気と倫理
西海岸中心にパーソナルコンピュータ革命にまつわる本。特にMacintoshについて。
それだけが参考だった。

徹底的に敵をヘコます法―ビジネスを優位に導く“狂騒”戦略

ハッカーズ

マッキントッシュ物語―僕らを変えたコンピュータ

現在読んでも十分に「戦い方」の参考になる本たちだと思う。
廃刊も出てきてるけど、図書館にあるんじゃないかな。

【6本目】2020年に経営判断に影響を与えた本リスト

MarEditの試験導入で実感する効果の一つが、過去の日記を容易にアプリ内で検索できることだ。

すべてのブログ投稿をローカル保存してくれるからできる効果だろう。

読書について考えていたときに、検索すると忘れていた以下の投稿を見つけた。

2019年に経営判断に影響を与えた本のまとめ

2019年は、Web制作会社の20年余りの役割終焉と次への進化を考えていた時期だった。個人的にその影響が色濃く出ている。

そして2019年にインストールした知見や練られた所感は20202年にも強い影響を与えていた。

なんていうことがサクッと見つかるのは素晴らしい。
どうしてもブラウザベースの投稿だと、刹那的になってしまいがちだし。

さて、タイトルに戻り、「2020年に経営判断に影響を与えた本」はなんだったろう?と考える。

年度末(3月)までの忙しさを抜けると、すぐに緊急事態宣言となり、テレワーク体制へ移行。
その場判断が求められ続けた1年だったから年末まで、きちんと本を読む心持ちにならなかった。
今に没入しすぎていたんだろう。

結局、2冊しか思い出せなかったが、深く社会や存在を考える本に出会えたと思っている。

1冊目は「柄谷行人発言集 対話編」だ。20代後半からずっと読み続けている大思想家のこれまで未収録の対話を集めた労作。

予約購入して届いた喜びをブログ投稿していました。いまだに読み終わっていませんが、拾い読みしている中でも、すでに多くの示唆や気づきをもらっている。これからも一生読み続けるんじゃないかな。
コロナ禍で変化が加速し、新たな様相もみえる世界、社会を見渡す思考のガイドになってくれる気がする。
他者、世界、経済、歴史など対談だからこそ理解しやすい。

【105日目】岩波文庫を一挙に六冊も購入!!

ひょんなことから年末に岩波文庫を一気買いする機会があり、その中で年末に一気読みしたのが、「西田哲学を開く〜<永遠の今>をめぐって」。

【3本目】「西田哲学を開く――〈永遠の今〉をめぐって」小林 敏明著  

感想と経緯は上記に書いたが、コロナ禍で「今」においまくられている中で、「決断」の意味を考えさせられていた。思いつきではないのか?という不安があった。

思考を「純粋経験」まで遡り、「純粋経験」の存在論を展開しているこの本を読んで、不安よりも「今」に過去、未来を凝縮されていることに気付かされた。

決断は凝縮された時間である「純粋経験」を解釈することで、全人的に試されている跳躍なのだと。

結局、2020年は、コロナ禍へ叩き込まれた自分が、家族、社員ともどもと生き延びていくために頼りにした本達ということになるだろうか。  

過去と未来を考えた2019年とか大きく異なる本達になった。 このまとめは毎年やっていくことにしよう。  

【3本目】「西田哲学を開く――〈永遠の今〉をめぐって」小林 敏明著

年末に値引き販売していた岩波文庫を数冊購入。その中に紛れていた「西田哲学を開く〜永遠の今」。

一昨年に藤田正勝先生による西田幾多郎の社会人向け講座を受けたことがあるが、今ひとつピンと来ていなかった。

しかし、この本では「善の研究」から始まる「純粋経験」の西田の探求について、実存哲学から心理学などから読み解いていってくれる。

まるで推理小説か探検小説のように著者の見立てる「純粋経験」について導いてくれる。西田幾多郎の著作で頻出する造語が一文の中で繰り返されたり、重ねたりの理屈が見えてくる。

すごくスリリングで、年末年始の数日で読み切ってしまった。読み終えた後も知的な余韻を楽しんでいる。

特に純粋経験と時間の流れとの関係において、瞬間=現在に過去も未来も凝集しているという見立て。

自分が今抱えている個人的な問題意識に刺さってきた。

本当におすすめの西田哲学の解説書だと思う。

【2本目】「ウォークス 歩くことの精神史」レベッカ・ソルニット

昨年10月末に購入した「ウォークス 歩くことの精神史」をようやく読み終えた。

歴史上の出来事に、科学や文学などの文化に、なによりもわたしたち自身の自己認識に、歩くことがどのように影を落しているのか、自在な語り口でソルニットは語る。人類学、宗教、哲学、文学、芸術、政治、社会、レジャー、エコロジー、フェミニズム、アメリカ、都市へ。歩くことがもたらしたものを語った歴史的傑作。

左右社サイトより

【44日目】「ウォークス〜歩くことの精神史」 に出逢う。
昨年10月に衝動的に購入した時の気持ちは上のnoteに投稿した。

520ページもの分厚い本だが、著者とともに時間も空間も「歩いて行く」経験が楽しく、飽きることなく読み通すことができた。

「気ままに歩く」ということは人類史では、つい最近の出来事であり、獲得した自由であることが、丁寧に語られて行く。

合間に著者の経験も挿入され、この本自体が「歩く」テーマの旅のようだ。

発行している左右社の本紹介にすべての章が掲載されている。

どれも面白かったけど、あえて言えば、僕が惹かれた章は、「歩く」自由を拡張して行く様や「自由な歩行」の初期時代あたりか。

  • 第七章 ウィリアム・ワーズワースの脚
  • 第十一章 都市――孤独な散歩者たち
  • 第十二章 パリ――舗道の植物採集家たち
  • 第十四章 夜歩く――女、性、公共空間

持ち歩くには重いけど、美しい装丁の本を1ページづつめくって行くと、ありふれすぎている「歩く」意味の発展に目眩するような知的な快感を得られます。

2021年早くも1番の本かも。

【66日目】「人形の国」を読んだら、舞台がポストコロナの世界みたいだった。

「人形の国」が5巻から出ないなぁと思いながら失念していたら、いつの間にか6〜7巻が出ていて、Kindleで一気読みした。ほんとKindleで漫画読むのは手軽すぎて危険。😅

それより以前は設定だろくらいで気にしなかったが・・・

人形の国に出てくる人達が外で活動する時はマスクしてるんだよな。

なんだか動きにくそうだけど。。。

今の僕らがそうだ。

そして、怯えながら安全な屋内などで過ごす。

仲間や家族と。

「人形の国」5巻を買ったのは昨年の11月末。

あれから世界は大きく変わった。

なんだか「人形の国」が異世界ダークファンタジーというより、コロナ禍の現代をモチーフにしたファンタジーに見えてしまったよ。

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