【125本目】渡辺京二を読んだ思い出

渡辺京二氏が2022年12月25日に92歳で亡くなったとニュースで見た。
少し前に自分が薦める10冊をあげた時、「逝きし世の面影」をあげた。

神戸の書店で、印象的な表紙と書名から衝動買いをした記憶がある。
平凡ライブラリー版だ。
その時まで渡辺京二氏を全く知らなかった。(お恥ずかしい・・・)

読んでみると、自分が自国のことを何も知らないことを痛感させられたとともに、愛おしい感覚も沸いてくる不思議な読書体験になった。

それから「逝きし世の面影」後、何冊か読んだけど、「北一輝」以外は、あまり合わない感があり、新刊を追いかけることもなかった。

週刊読書人で渡辺京二追悼特集があり、図書館で読むことができた。


石牟礼道子氏との関係が前面に出てきて、それはそれで面白かったけど、渡辺京二氏自身への追悼感はあまり感じなかった。(よく理解できなかったためと思うけど)

「逝きし世の面影」の命名は石牟礼道子氏によることと、この一冊が渡辺京二氏68歳の時の刊行と言うことは印象に残った。

【119本目】2022年心に残った本たち。

2022年は前半は図書館も多かったが、後半はジム通いを始めてから、あまり図書館に行けず購入した本が中心だった。今年はKindleではなく、普通の本も買うことが戻ってきた。

全般に現在の社会構造や戦争、すでにある可能性についてなどを考える本が多かったようだ。

「力と交換様式」柄谷行人著

長らく柄谷行人氏の著作を読み続け、毎年、心に残った本としてあげている。
2022年は、長い思索と行動の旅の果て。そして、未来への可能性の提示。

「「希望」とは、人が未来に意識的に望むことではない。また、実現すべき何かでもない。それは、いやおうなく、向こうから来る。つまり、むしろ希望がないように見える時にこそ、「中断され、押しとどめられているような未来の道」として、希望が到来する。」

ここを呑み込めるかどうか? 私はに「希望」が「反復」することに納得した。
長く読み継がれ、人々を励ます本になるだろう。

「マルクスを再読する」的場昭弘著

東洋経済でウクライナ情勢について、メジャーメディアとは全く異なるリアルな視点で投稿されていることから興味を持った的場先生。著名なマルクス研究者だそう。何冊か読んだけど、この一冊が印象に残った。スピノザ、ネグリなどの近年のマルクス解釈について、世界の動向がセットで語られていて、現代のマルクス像が立ち昇ってくるかのようだった。

「成長の臨界」河野龍太郎著

現在を成長の臨界の直前にあるとの前提で、経済を中心に丁寧に解説してくれている。他学問の知見も織り交ぜながら、とても胸落ちする理路。 大学の教養学部の講義を聞いているかのよう。 今、読まれるべき一冊だろう。

「2030半導体の地政学」太田靖彦著

この一冊を読んでおかないと、ウクライナ戦争も米中緊張も我が国の経済安保も見通しが悪くなる。
ウクライナ侵攻で加速させたかもしれないけど、半導体を軸にしたサプライチェーンのブロック化は止められないということか、、、 こちらも今、読むべき本かと。

「仏教の大東亜戦争」鵜飼秀徳著

京都市内に引っ越して、寺院の多さと生活への近さに驚いた。以前住んでいた宝塚市では感じたことがなかったからだ。 一方、寺院について何も知らないなぁと感じることの多くなり、ふとこの本を手に取った。 仏教界が維新以降に国家、政治にのめり込んでいく歴史を知らなかった。 何より「皇道仏教」というワードに驚くしかなかった。 ほんの数十年前の我が国のことなのだ。

「独ソ戦 絶滅戦争の惨禍」大木毅著

多数の独ソ軍人の翻訳もされている著者による最新の学説も踏まえた独ソ戦のまとめ新書。 知らないこと多数で、ドイツ軍、ソ連軍の、両方の視点から俯瞰された独ソ戦。 大人気なのが不思議なのだが、、、

「最強の狙撃手」アルブレヒト・ヴァッカー著

岩波新書「独ソ戦」が俯瞰的な視点なら、本書は独ソ戦の阿鼻叫喚の真っ只中の視点。 炸裂する爆音た悲鳴、疲れ切った身体と張り詰めた緊張。 解像度の悪い胸糞悪い挿入写真に鈍感になる怖さ。 セットで読むと独ソ戦が立体的に浮かびあがる。

「李登輝の一千日ー政治改革と権力闘争の相関関係」

民主化への李登輝の行動、判断を知りたくて読んだが、民主化手前で終わった。ただ、あと少しまできた。 国民党と国家の一体化を引き剥がし、国家の下に国民党を置くことが、台湾の民主化における政争だったのだろうと感じた。 李登輝は失敗や一時妥協もしながら、根本的使命は曲げずに、とにかく人の意見を聞き、最後に決断をやり抜く人物なのだ。

「それでも選挙に行く理由」アダム・ブシェブスキ著

「投票用紙とは「紙でできた石つぶて」なのである。」 と一節に辿り着くまでの民主主義についての分析。 諦めされられるようなうんざりする事実を伝えながら、ピカリと光る可能性が散りばめられた本だった。 大人が読む民主主義入門という感じ。

「チョンキンマンションのボスは知ってる」小川さやか著

資本主義を道具として贈与経済を回し、人間関係は軽やかにセーフティネットも機能している (おおむね) これぞ文化人類学の知見? なんて思いながら、メモしまくって読んだ。 小川さやか先生の他の著作も読んでみたい。

「ドライブイン探訪」橋本倫史著

2023年もいろいろな本に出会い、考えを深め、行動に繋げていきたいな。

【110本目】YouTubeで「マッキントッシュ物語-僕ら変えたコンピュータ」紹介を公開

YouTubeチャンネルに2本目の動画を投稿した。

前回の初動画から約1が月も空いてしまった。

YouTuberではないから間隔は気にしなくてもいいんだけど、なんとなくそわそわしていた。 初動画が50回以上も再生されていたからかも。

未来の自分宛に書いているブログとは違って、YouTubeは視聴者向けだからかもしれない。

とはいえ、地道に月に1〜2本あげられればいいんだけど。

今回の動画は、iPhone14Proのフロントカメラで撮るまでは初回動画と同じだけど、編集→アップロードもiPhone14Proでこなした。

自分が喋る一発撮りなので、iPhoneでも可能だと今回は感じた。今後のYouTube活動のハードルがまた下がった感じ。


よろしければ私のYouTubeチャンネルを登録ください。

カワサキゴロウYoutubeチャンネル

【102本目】YouTubeチャンネルに動画投稿してみた・・・

以前から挑戦したかったことに、YouTubeへ動画投稿があった。

なかなか投稿テーマが思い付かず、先送りタスクになっていた。

たまたま風邪気味で、自宅待機の1日があったので、仕事部屋でさくっと動画を撮ってみた。

動画撮影はiPhone14Proなのでとっても動画は綺麗。(おじさん顔はどうしようもないが)

手持ちの本の紹介くらいなら、ぼちぼちできるかなと思ってる。
続くかどうかわからないけど。😅

放置になっていたYouTubeチャンネルも整備した。
YouTubeショートも上げられるので、力の入っていない呑み屋動画もあげられるかも。

もしよろしければ、チャンネル登録宜しくお願いします。

https://www.youtube.com/c/GoroKawasaki

【91本目】「暇と退屈の倫理学」読んだらユクスキュルに久しぶりに出会った。

Kindleで半額だったので購入した一冊。
著者の國分功一郎氏が何かの講演会の進行をやっていて、なんとなく知ってたので。
軽い感じに見えて、考え込まされるようになっていていた。

以下、感想メモ。

  • ハイデガーの退屈論(3形式)の解説面白かった。
    • ただ、決断すると奴隷になる、他の情報を受け入れなくなるというのはピンとこなかった。
  • ユクスキュルの環世界論を人間、動物の比較で解説も面白かった。
  • 特に人間への適用と成長を絡めた説明は、教育の観点からもとても惹かれた。
  • 決断してきた自分の人生と比較して考えることも多かった。
  • 後書きで複数大学での講義が元と知ったが、学生とのやりとりになぜか胸を打たれた。

考えさせてくれる意味で面白い一冊だったな。

2005年にユクスキュル「生物から見た世界」の感想を投稿していた。


岩波文庫でKindle版になっていた!

【87本目】ポメラDM250で本の抜き書きは最適

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本を読むのは自宅テレワークの合間や会社の昼休み、通勤電車内が多い。

昔から本の一節を抜き書きする習慣があり10年以上、モレスキンに万年筆で書き付けていた。いつしかiPhoneの日本語入力が正確になり、フリック入力でDayOneに書くことが増えた。

ただ、やはり・・・長文はしんどい。
Kindleで一節をコピーできる時はいいけど、書籍によってできない場合もある。

そこでふと先日購入したKindleケースとポメラDM250の組み合わせを思いついた。

↑これがKindleケースの記事

こ、これは・・・むっちゃ本の抜き書きやりやすい!

ポメラDM250でなくMacBook Airでもいいと思うけど。

【85本目】天牛書店でつい足を止める・・・

私の会社は天神橋筋商店街の側にある。

私の会社は天神橋筋商店街の側にある。
天神橋筋商店街は第1から第5まであり、日本一長い商店街と言われる。

天神橋筋商店街-Wikipedia

コロナ禍に負けず活気ある商店が軒を並べていて、飲食店も豊富だ。
そのため昼ご飯は商店街や近隣へ出かけている。

実は商店街には古書店も結構多い。
中でもランチルート上にある「天牛書店」にはつい立ち寄ってしまう。

天牛書店

店前のワゴンの50~100円コーナーには、いい感じの岩波文庫を見つけることがあるので、必ず足を止めている。

休憩時間と気持ちに余裕がある時は店内の文庫コーナーをざっと眺める。
先日も岩波文庫の「人間と実存」九鬼周造著が、ほぼ新刊で購入した。

支払いはPayPayで。

本はKindleにして、モノを増やさないようにしているのだが、好奇心をかき立てられる古書に出会ってしまうと、咄嗟に買ってしまう習慣はなんともしようがない・・・

【84本目】KindlePaperWhiteを完全体に

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KindleWhitePaper(11世代)を少し前に出張中に紛失。しばらくスマホアプリで読むことで我慢していたが、プライムセールで2代目を再購入した。

1代目KindleWhitePaperの時は、カバーを付けると重くなるのが嫌で裸で使っていた。
ただ、非常に持ちにくいなあと感じていた。

自宅の居間で座って読むときも、寝転がりながら読むときにも。
滑りやすくて、読みにくいなぁとも思っていた。
また電源が本体底にあり、非常に押しにくくももあった。

そこで2代目Kindleでは持ちやすさと読みやすさ優先してカバーを買った。
これが実にいい。

カバーを付け分厚くなった分、単行本くらいの厚さになり、握りやすくなった。
また、マグネット付カバーを開けると、自動的に電源オンになり、即読むことができる。
(起動はちょっと遅いけど)

カバーは本体裏に回すと、滑り止めのゴムベルトで立ち読みもやりやすい。

デスクスタンドもあるので、椅子に座って読書もはかどる。

といった具合。もっと早くにカバーを付ければよかった・・・
まだ付けていない方にはお薦めします。

【83本目】ポメラDM250を購入した私の理由とコロナ禍との戦い

8月に新発売になったポメラDM250を購入した。
初のポメラだ。

ポメラは出た当初から興味を持っていたし、今年3月にもポメラの購入を考えたことがあり、ブログに投稿もしていた。

DM200の投げ売りが各所で始り、急に道具として視野に入ってきたためだ。
しかし廃番になる噂があることや、数年前の端末を新品で買うとまどい、外部との連携の弱さなどから見送った。

コロナ禍でテキストを書く量が圧倒的に増えた。

DM200を真剣に考えたのは訳がある。
2020年4月の緊急事態宣言がきっかけだ。

コロナ禍は私が経営する会社でもテレワークを全面的に導入することになった。
スタッフと事業を守るために。

スタッフ同士が対面で会うことがなくなり、雰囲気を共有できなくなったことから、経営者の私はスタッフたちが安心して仕事ができるように、多くの文章を発信することになった。

まず、2020年4月から毎月メルマガを発信し、数千文字を一人で書き続けた。


もともと計画していた事業改革を加速するために、多くの方針文書を書き、スタッフへ浸透をはかった。

今後を見通すために読書も増やしたが、抜き書きをして多くを学んだ。


この先、コロナ禍を振り返ることができるように個人ブログ再開やDayoneに非公開日記も書き続けた。

つまりだ。
コロナ禍は私にテキストを書く機会を圧倒的に増やしたのだ。
だからテキストを打つ道具に関心が強くなるのは必然だった。

iPhone+MacBookAir&iPad

これまでは移動しながらiPhoneで書き、本文はMacbookAirで書き上げるという形だった。
iPadも持っているが、キーボードと組み合わせと鈍重になり、iPhone→MacbookAirがメインの環境であった。

iPhoneでは断片的なテキストは書けるのだが、長文の下書きを行うのは辛い。そして、MacbookAirに向かうと、いきなり清書気分になってしまい、なかなか書き出せない時も多かった。

ポメラDM250に期待すること

ポメラDM250にはiPhoneとMacbookAirをつなぐ道具として期待している。

アイデアの断片はiPhoneで集めておく。
書きたいテーマが見えてきたら、断片を見ながら、テキストをポメラDM250に打ち込んでいく。MacbookAirで清書するのだから、あまり気にせずに打ち込むと決めれば気楽だ。 入力文字数も見えるから、この辺でいいかな。という目安も付けやすい。

実際に購入してからブログやメルマガ原稿に活躍してくれている。
なんと長文のメール下書きまで役立っている。
(この辺の使い方はまたブログ投稿しようと思う)

ポメラDM250に打ち込んだテキストを外に出すには?

実は入力したテキストの持ち出しが一番気になっていた。
実際はそれほど問題ではなく運用できている。
私がポメラDM250からテキストを持ち出す手段配下の通り。

– QRコードでiPhoneに取り込む
– ポメラDM250からメール送信

がメインになっている。
メール送信が思ったより簡単なので、ブログへメール投稿にも使っている。
なんとiPhoneとポメラDM250でテザリングが可能なので、いろいろと活用場面が広がる気がしている。

アプリPomeralinkは、iPhone→ポメラDM250のテキスト移動の時に主に使っている。
ただ、iPhoneからポメラDM250にWi-Fi接続する時に、パスワードを毎回入力させられるのが鬱陶しい。マニュアルには次回からはiPhone側で記憶するとあるけど・・・

コロナ禍との戦いの中で、毎日、毎月、テキストを書くことが多くなった私には本当に助かる「道具」としてポメラDM250を買ってよかったと今は思っている。

【81本目】読書メーターを復活したら、読書欲も高まってきた。

2011年7月に読書メーターという新サービスに興味を持って登録していたようだ。

読書メーター

京都市に2017年に引っ越して、市立図書館の充実ぶりに読書が身近になった。
2020年に始まったコロナ禍。今後を見通すために読書が増えた。

そんなわけで2021年後半から、ふと読書メーターに再びログインしてみた。

読書メーターマイページ

何年も前に登録した「読んだ本」を見ると、「こんな本読んだっけ?」とも。
以前使っていたときは感想も書かずに登録だけやっていたよう。

今回は読んだ本の管理とちょっとした感想も書くことにした。
感想に「いいね」がつくと少し気分がいい。
感想はTwitterに自動的に投稿されるよう。(やめることもできるけど)

感想を書き出すと、他ユーザーの感想も読むようになった。最近は本を買うときに、Amazonのレビューと読書メーターの感想に目を通すようになった。
読書メーターがもっと書店と連携とかするといいのにな。

読書メーターが読んだ本から他ユーザーとの相性度を表示してくれる。
この機能も見たことがなかったのだが・・・
今回はとっても気になるユーザーをフォローした。

ちょっと心配なのは、読書メーターの収益が上がっているのか・・・
UIが昔ながらのごちゃごちゃ感は嫌いではないが、ちょっと高齢感も。
今回はしつこく使っていこう。

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