2025年心に残った本10冊【254本目】

読書メーターに2025年に登録した本から心に残った10冊を読書メーターから選んでみた。
複数巻の読みかけの本や読了したが心に残らなかった本は含んでいない。
関心を持つと選ぶ本のテーマや傾向が偏るのはいつものこと。
投稿の最後にここ数年の記事もリンクしおく。
→私の読書メーターマイページ

方法序説
100ページほどに6部構成。あっという間に読了。 デカルトの真摯な態度から「我思う、ゆえに我あり」が導かれたと感じた。 デカルトの人生の歩みも交えた明るい文章に楽しい読書だった。

暴力の哲学
暴力についての分析は参考になった。知っておくべき「常識」だと思った。ただ、そこから著者が導いていくことは、私には合わなかったかな。背景にちらつくネグリは何冊か読んだが、同じような肌感。

神学の思考
神の縮減と悪についてが最も胸落ちした。 またこの間読んできたブルトマン、ルナン、田川建三らの著作がこの一冊で総括された感じ。

新約聖書 本文の訳 携帯版
原文トーンを尊重した田川建三氏の直訳調が逆に胸に届くように感じた。福音書、書簡の並び方も「歴史」に沿った独自編集。 マルコ伝は読むべきかも。ただ、私は新約聖書通読はフランシスコ会訳に戻った。

人と思想 46 ブルトマン
現代人に聖書を伝えることを戦時下でも突きつめて「非神話化」に到達したと思った。 本書はブルトマン紹介新書だが、ハイデガー「存在と時間」、新約聖書を一通り読んでおかないと理解が難しいかもとも感じた。逆に私は両書を読み進めているので、ブルトマンが響く読書だった。 ただ、以前読んだ「イエス」同様に本書でも感じたが、基礎存在論の底に神を置いた感じは拭えなかった。ブルトマンへの理解不足とわかっているが。

イエス
ブルトマン「イエス」を読了。 その人の瞬間瞬間の決断において神への服従がかかっている。というのは倫理観の発露の瞬間を捉えているように思えた。だからこそブルトマンはイエスは神を理解できる対象ではなく、あらかじめ襲いかかる存在にしていたという関係性に置き直したのかなとも。 後段、人の罪を神の赦してくれる可能性はあるが、償ってはくれない。という文章にシリアスな希望を見た気がする。ハイデガー「存在と時間」の世界内存在の現存在を齧っておくと、理解しやすいと思う。

キリスト教の歴史
佐藤優「哲学入門」と同時に読んだので、立体的に神学の歴史を掴むことができた。 本書は客観的に、現代的に書かれているように感じた。 特に「哲学入門」では不満だったキルケゴールの解説は理解が深まった。 無神論と相対化が徹底された現代において信仰はどうなるか?という懸念で終わった。

哲学入門 淡野安太郎 『哲学思想史』をテキストとして
神学を学ぶ人から見た「哲学入門」が正しいタイトルなんだろうな。もともと同志社大神学部の講義録なので。 ただ西欧哲学は現代までキリスト教神学との関係で進んできたこと。カントはすごかったが、新カント派の方が影響が大きいことなどは知らないことが多かった。 実存主義への極端に感じた批判は違和感を強く感じたが。

日常の読書学: ジョゼフ・コンラッド『闇の奥』を読む
一冊の小説でもこんなにも読み方があるのか、、、と驚くともに、様々な読者、研究者にしばき上げられても生き残ってきた「闇の奥」はタフに生き残っていることに何より驚いた。日常の読書というテーマは奥深い、、、

巨人出口王仁三郎
出口王仁三郎氏の孫・京太郎氏が書いた王仁三郎伝。 尊敬している身近な人から、王仁三郎のエピソードをずっと聴いてるかのような楽しい一冊。 記述のエピソードの年が前後するので、今、いつなのか迷う感じなのが少し残念。

宮本常一と渋沢敬三 旅する巨人
日本の隅々まで、自分の足で歩いて身体化しており、そこに住まう人たちと関係もできていて、知識として言語化もされている。 巨人すぎる。 金はない巨人を支える経済界の偉人。 しかも学識も高い。 そんな関係があったとは。 「忘られた日本人」を再読しなければ。

ヘーゲル(再)入門
ヘーゲルは何となく敬遠していたが、本書はまさに私なんかが対象者であった。 著者の「流動性」というガイドでヘーゲルの大著の触りに触れた。 終始抽象的だが、読み進めるうちの思考のOS部分をアップデートされていく感が心地よかった。

番外編

新約聖書(新版)FB-B6N フランシスコ会
2025年を毎日ともに過ごした新約聖書。通勤、出張にもいつもバッグに一緒だった。
2026年も読み続けるだろう。

2019年〜2024年の心に残った本たち

【125本目】渡辺京二を読んだ思い出

渡辺京二氏が2022年12月25日に92歳で亡くなったとニュースで見た。
少し前に自分が薦める10冊をあげた時、「逝きし世の面影」をあげた。

神戸の書店で、印象的な表紙と書名から衝動買いをした記憶がある。
平凡ライブラリー版だ。
その時まで渡辺京二氏を全く知らなかった。(お恥ずかしい・・・)

読んでみると、自分が自国のことを何も知らないことを痛感させられたとともに、愛おしい感覚も沸いてくる不思議な読書体験になった。

それから「逝きし世の面影」後、何冊か読んだけど、「北一輝」以外は、あまり合わない感があり、新刊を追いかけることもなかった。

週刊読書人で渡辺京二追悼特集があり、図書館で読むことができた。


石牟礼道子氏との関係が前面に出てきて、それはそれで面白かったけど、渡辺京二氏自身への追悼感はあまり感じなかった。(よく理解できなかったためと思うけど)

「逝きし世の面影」の命名は石牟礼道子氏によることと、この一冊が渡辺京二氏68歳の時の刊行と言うことは印象に残った。

【119本目】2022年心に残った本たち。

2022年は前半は図書館も多かったが、後半はジム通いを始めてから、あまり図書館に行けず購入した本が中心だった。今年はKindleではなく、普通の本も買うことが戻ってきた。

全般に現在の社会構造や戦争、すでにある可能性についてなどを考える本が多かったようだ。

「力と交換様式」柄谷行人著

長らく柄谷行人氏の著作を読み続け、毎年、心に残った本としてあげている。
2022年は、長い思索と行動の旅の果て。そして、未来への可能性の提示。

「「希望」とは、人が未来に意識的に望むことではない。また、実現すべき何かでもない。それは、いやおうなく、向こうから来る。つまり、むしろ希望がないように見える時にこそ、「中断され、押しとどめられているような未来の道」として、希望が到来する。」

ここを呑み込めるかどうか? 私はに「希望」が「反復」することに納得した。
長く読み継がれ、人々を励ます本になるだろう。

「マルクスを再読する」的場昭弘著

東洋経済でウクライナ情勢について、メジャーメディアとは全く異なるリアルな視点で投稿されていることから興味を持った的場先生。著名なマルクス研究者だそう。何冊か読んだけど、この一冊が印象に残った。スピノザ、ネグリなどの近年のマルクス解釈について、世界の動向がセットで語られていて、現代のマルクス像が立ち昇ってくるかのようだった。

「成長の臨界」河野龍太郎著

現在を成長の臨界の直前にあるとの前提で、経済を中心に丁寧に解説してくれている。他学問の知見も織り交ぜながら、とても胸落ちする理路。 大学の教養学部の講義を聞いているかのよう。 今、読まれるべき一冊だろう。

「2030半導体の地政学」太田靖彦著

この一冊を読んでおかないと、ウクライナ戦争も米中緊張も我が国の経済安保も見通しが悪くなる。
ウクライナ侵攻で加速させたかもしれないけど、半導体を軸にしたサプライチェーンのブロック化は止められないということか、、、 こちらも今、読むべき本かと。

「仏教の大東亜戦争」鵜飼秀徳著

京都市内に引っ越して、寺院の多さと生活への近さに驚いた。以前住んでいた宝塚市では感じたことがなかったからだ。 一方、寺院について何も知らないなぁと感じることの多くなり、ふとこの本を手に取った。 仏教界が維新以降に国家、政治にのめり込んでいく歴史を知らなかった。 何より「皇道仏教」というワードに驚くしかなかった。 ほんの数十年前の我が国のことなのだ。

「独ソ戦 絶滅戦争の惨禍」大木毅著

多数の独ソ軍人の翻訳もされている著者による最新の学説も踏まえた独ソ戦のまとめ新書。 知らないこと多数で、ドイツ軍、ソ連軍の、両方の視点から俯瞰された独ソ戦。 大人気なのが不思議なのだが、、、

「最強の狙撃手」アルブレヒト・ヴァッカー著

岩波新書「独ソ戦」が俯瞰的な視点なら、本書は独ソ戦の阿鼻叫喚の真っ只中の視点。 炸裂する爆音た悲鳴、疲れ切った身体と張り詰めた緊張。 解像度の悪い胸糞悪い挿入写真に鈍感になる怖さ。 セットで読むと独ソ戦が立体的に浮かびあがる。

「李登輝の一千日ー政治改革と権力闘争の相関関係」

民主化への李登輝の行動、判断を知りたくて読んだが、民主化手前で終わった。ただ、あと少しまできた。 国民党と国家の一体化を引き剥がし、国家の下に国民党を置くことが、台湾の民主化における政争だったのだろうと感じた。 李登輝は失敗や一時妥協もしながら、根本的使命は曲げずに、とにかく人の意見を聞き、最後に決断をやり抜く人物なのだ。

「それでも選挙に行く理由」アダム・ブシェブスキ著

「投票用紙とは「紙でできた石つぶて」なのである。」 と一節に辿り着くまでの民主主義についての分析。 諦めされられるようなうんざりする事実を伝えながら、ピカリと光る可能性が散りばめられた本だった。 大人が読む民主主義入門という感じ。

「チョンキンマンションのボスは知ってる」小川さやか著

資本主義を道具として贈与経済を回し、人間関係は軽やかにセーフティネットも機能している (おおむね) これぞ文化人類学の知見? なんて思いながら、メモしまくって読んだ。 小川さやか先生の他の著作も読んでみたい。

「ドライブイン探訪」橋本倫史著

2023年もいろいろな本に出会い、考えを深め、行動に繋げていきたいな。

【81本目】読書メーターを復活したら、読書欲も高まってきた。

2011年7月に読書メーターという新サービスに興味を持って登録していたようだ。

読書メーター

京都市に2017年に引っ越して、市立図書館の充実ぶりに読書が身近になった。
2020年に始まったコロナ禍。今後を見通すために読書が増えた。

そんなわけで2021年後半から、ふと読書メーターに再びログインしてみた。

読書メーターマイページ

何年も前に登録した「読んだ本」を見ると、「こんな本読んだっけ?」とも。
以前使っていたときは感想も書かずに登録だけやっていたよう。

今回は読んだ本の管理とちょっとした感想も書くことにした。
感想に「いいね」がつくと少し気分がいい。
感想はTwitterに自動的に投稿されるよう。(やめることもできるけど)

感想を書き出すと、他ユーザーの感想も読むようになった。最近は本を買うときに、Amazonのレビューと読書メーターの感想に目を通すようになった。
読書メーターがもっと書店と連携とかするといいのにな。

読書メーターが読んだ本から他ユーザーとの相性度を表示してくれる。
この機能も見たことがなかったのだが・・・
今回はとっても気になるユーザーをフォローした。

ちょっと心配なのは、読書メーターの収益が上がっているのか・・・
UIが昔ながらのごちゃごちゃ感は嫌いではないが、ちょっと高齢感も。
今回はしつこく使っていこう。

【68本目】京都市立図書館から借りてきた本3冊

今日、京都市立中央図書館で借りてきた本3冊。

仮想通貨vs中央銀行

先日読んだ「アフタービットコイン」の続編だそう。

「アフタービットコイン」は、ビットコインの通貨としての存在を知りたくて読んだ。

著者は長らく日銀にいた方。

タイトルのAfterの意味は、ブロックチェーン技術こそが重要という話だった。

仮想通貨への中央銀行目線での話は非常に参考になった。

中央銀行は新しい技術に貪欲であることがよくわかった。

初期目的のビットコインの天才的な設計思想や明らかに想定と異なる展開なども大把みできた。

ちようど、デジタルドル具現化をアメリカFRBも検討する記事を見かけた。

日経新聞「FRB、「デジタルドル」で初の報告書 利害を意見公募へ

ちなみに僕も1月からほんの少額、暗号資産を研究用に買っている。
これについては、また投稿しよう。

以下の2冊は衝動借り出し。

「オンライン・ファースト〜コロナ禍で進展した情報社会を元に戻さないために」

サブタイトルに惹かれて借りた。2020年12月に東大情報理工学系研究科の編集で出されているそう。
東大といえば、コロナ禍でのオンライン支援が迅速で手厚かった記憶。

「東大オンライン授業の現在地」
本書を見た瞬間に、この広報記事を引き込まれるように読んだ記憶が蘇った。

自社でもハイブリッド勤務が2年を超え、さらに進化させることを考えているので読んでみるのが楽しみだ。

「カール・シュミット入門講義」

本棚の間を歩いている時に見つけて衝動借り。パラパラをみたら講義1日目から面白そう。

ちょうどムッソリーニ伝を読んだところなので、ファシズムについて知識を深めたい。

この本は試し読みで。

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