【56本目】2021年心に残った本たち。

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1年間の読書記録を、世間の人たちはどんな風にとっているだろう。Webサービスに依存するとサービス終了時に厳しくなる。

という前提で、僕の場合、読書の感想や抜き書きはiPhoneアプリ「Day One」で取っている。
本の通販はAmazonに集約しているので、購入履歴の1年分を年末に眺めると、Day Oneに記録がない本も思い出しやすい。

唯一、図書館のシステムで借りた本の履歴が取れないのが不便。まあ、しょうがない。

今年のAmazon購入履歴を見ると、ほぼ全てKindleだったのに驚いた。年末に新型Kindle PaperWhiteを購入したことでさらに読書が捗ることに。

というわけで、2021年読んだ本で、心に残った本たちをピックアップしてみた。

技術とは何だろうか 三つの講演 (講談社学術文庫)

戦後のハイデガー思想で代表的な著作をまとめた本。新訳だし読みやすい。
改めて「作る」「技術」について考えさせられた。
友人の事務所引っ越し祝いにもプレゼントした。

ハイデガーの超‐政治――ナチズムとの対決/存在・技術・国家への問い

ハイデガーとナチスについて、「黒ノート」を手がかりに正面から向かい合った著作。
本物の哲学者は「誤解」されるのだろうな・・・

ニュー・アソシエーショニスト宣言

柄谷行人がNAMについて語っているので読んでみた。

国家論 日本社会をどう強化するか

佐藤優氏による社会が国家を要請する解釈が分かり易い。国家はあり続ける。というリアリズムと、柄谷思想に近接する理想論の併立が引き付けられた。

獄中記 (岩波現代文庫)

国家に政治的な逮捕され獄に入れられた佐藤優氏が、ひたすらに神、国家、社会、思想に向かい合い、獄中生活を行う過程を書き綴った本。分厚さを全く感ず読了した。

亡命者の古書店―続・私のイギリス物語

人間的にも魅力ある佐藤優氏の青春記のような小説。
国際政治情勢の緊張感が日常にありつつ、学ぶこと、読むこと、対話することが常に大事あることを感じさせてくれた。

ことばは国家を超える ――日本語、ウラル・アルタイ語、ツラン主義 (ちくま新書)

英語がグローバルな共通語という「常識」が小さいものだと実感できた本。

革命前夜 (文春文庫)

東ドイツでの生活ということを垣間見れたのが面白かった。

レーニン (光文社古典新訳文庫)

トロツキー目線でのレーニン推しの一冊。イキイキとしてて面白かったとともに「決断」の難しさを実感する。

新規顧客が勝手にあつまる販促の設計図 「営業スタッフを使わない」「下請けもやらない」中小企業が売上を伸ばすための法則

社内のタスクチームに配布して、読んでもらった一冊。とても良いスタート切ることができたと思う。

天才IT大臣オードリー・タンが初めて明かす 問題解決の4ステップと15キーワード

自己啓発的本ではないことが素晴らしい。若手社員に配ろうかと考え中。

会って、話すこと。――自分のことはしゃべらない。相手のことも聞き出さない。人生が変わるシンプルな会話術

ポストコロナで再び対面でお客様と話すことを想定して読んでみた。入社1〜2年目の社員にあげてもいいな。

作戦要務令 その企業的研究

統帥綱領も読んだが、作戦要務令の方がリーダーには良いなと感じた。

モサド・ファイル イスラエル最強スパイ列伝

シビアな決断と行動、何より準備の流れが淡々と。仕事術としても読めた。

黒死館殺人事件

三大アンチミステリー「ドグラマグラ」「虚無への供物」は読んだことがあったが、「黒死館殺人事件」だけ未読だった。買い直したKindle PaperWhiteで最初に読了した本になった。

鳴門秘帖

吉川英治を読んだことがなく、「鳴門秘帖」もKindle版にて。
ぐいぐい読まされる。浮かび上がる鮮やかな映像と色。チャンバラ活劇だ。

人形の国9巻

ついにシリーズ終了した「人形の国」。コロナ禍到来で、現実とオーバーラップしたかのような幻覚に。あっけなく終わった感もある。

番外編:正法眼蔵 全訳

下鴨納涼古本祭りで入手した「正法眼蔵」全訳版。まだまだ読了には程遠いが、ゆるゆると読んで行こうと思ってる。訳本でも考えさせられる濃密な内容。

2021年に心に残った本を眺めると、全て仕事、経営に関わる視点がなくなることはなかった。

ポストコロナの世界を考える手がかりを四方八方に足掻いていたことが振り返られる。

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