高校生の頃は狂ったように深夜ラジオを聴いていた。20年以上前のことだ。
社会に出て、忙しくてまったく聴かなくなった。
でも、商品の配送や買い付けの時は一人きりのバンでFM802を聴いていた。
寂しさと将来への迷いをヒットチューンが記憶を思い出に固定してくれた。
脱サラして、独立した。また一人きりになった。今度は仕事に打ち込む仲間としてFM802を聴いていた。
社員が増え、事務所を移り、いろいろとしているうちに、またラジオを聴かなくなった。
音楽には好き嫌いがあり、むしろ音楽が社員から仕事を阻害していると言われたから。そんな最大公約数なコンセンサスにラジオは再び沈黙した。
ネット配信のラジコなら、ヘッドフォンで何となく聴くことごできる。電波の強さにも影響されることなく。iPodか持ち込んだ大量の自身の音楽ライブラリを聴くことができるということにも飽き始めていた。だって、文字通りの新しい出会いがないんだから。
僕自身の仕事もスタッフと一緒に作ることから、再び一人でやる仕事になってきた。
そこで、始まったばかりのラジコをパソコンから流してみた。
文句を言ったり、急いでGoogleでアーチスト名を検索したり、新しい付き合い方ながらも、古い友人が帰ってきた気がした。
ラジオという媒体は古びてしまったけど、きちんと編集された音楽番組がすばらしい!

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